多くの方はおそらく知らないかと思いますが、
世の中には2025年問題というものがあります。
念のため断っておくと
2000年問題とは全然違う話ですよ。
ちなみに先に2000年問題を知らない若者のために説明しておくと、
1981年→81といったように、当時のコンピューターは年数を下2桁のみで処理していることが多く、1999年から2000年に切り替わるタイミングでは、99→00と変遷することになるためデータベースの順序が狂うことが予想され、それによって予想外の重大なトラブルが起きるのでは? とさまざまなメディアが報道し社会不安を煽った。
です。
実際、私の父も2000年の元旦に出社して問題が起きないか、
確認していた記憶があります。
2025年問題
で、本題に戻りますと、
私が話をしている2025年問題はSAPという超有名ERPソフトウェア※の
旧来品の保守サポートが2025年で終了することを指しています。
これに対応するには、企業はERPソフトウェアの入れ替え、
またはSAPの新ソフトウェアSAP S/4HANAへの切り替え
を行う必要があります。
尚且つ、ERPの導入や切り替えには多大なコストが必要になるので、
1社あたり平気で数十億円とかが必要になるIT投資となります。
※:EPR⇒会社が導入している業務システムだと思っていただければ問題ないです
Windows XPのサポート終了の際にも起こったようなことが、
ERPでも起きようとしていると思っていただければ問題ないです。
マイクロソフトほどのシェアではないにしろ、
SAPは、ERPのシェア1位企業であり、
多くの企業が採用しており、ビジネスインパクトは莫大です。
ITシステムの導入・切り替えにはPMO管理やデータ整備などの
多大な労力も必要となるため、
知見面にも秀でたコンサルティングファームがプロジェクトとして
携わることも多いです。
そのため、このSAP S/4HANA導入のプロジェクトが乱立し、
コンサルティングファームの懐を潤す、ITバブルが生じています。
コンサルティング業界の中でも
アクセンチュア、アビーム等のIT導入に強みを持つ、
ファームは、このバブルを逃すことなく、
採用を強化し、導入サービスに勤しんでいることでしょう。
私の友人の知人には、
これを契機に独立ITコンサルタントとなり、
年商1億円を達成した人もいるそうです。
2025年問題後のコンサルティングファーム
今は好況で良いんでしょうが
2025年問題亡き後に、
大量採用されたコンサルタントたちはどこで行くんでしょうか。
コンサルティングファームのビジネスモデル自体が
パートナーによるコンサルタントの搾取モデルとなっているので、
長期的な将来を見据えた事業運営をしている人は一握りな気がします。
自分の身を自分で守るには、
しっかりとした将来のキャリアプランを思い描いておくことが必要だと思います。