経営コンサルタントと言う職業は、「なぜ」を繰り返して、
課題の真因を突き止める、
何事にも疑問を持つ姿勢が大切と言われています。
現状、世間の常識とされていることに対して、
おかしいところはないか?
であったり
不思議や疑問を感じた際になぜそうなのか?
ということを考えることは私自身ある程度身についていると思います。
私自身、子どもの頃からなぜ?
と何事にも疑問を持つ性格だったと言うこともありますが。
ただし、なぜ?を考える上で、
なるべく排除しないといけないものがあります。
それは、自分の頭の中にある思い込みです。
それは無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)と言われており、
そうした思考の偏りが、自由な発想な新たな発想を考えつくにあたって、
足かせとなってしまいます。
思い込みがいかに人々の頭の中に蔓延っているか、を証明する問題として、
以下のような題材があります。
父親が息子を連れてドライブに出かけました。
ところが道中で、父親が運転操作を誤り、大きな交通事故を起こしてしまいました。
父親は死亡、息子も意識不明の重体になってしまい、
救急車で病院に運ばれました。搬送先の病院では天才外科医との呼び声が高い、
院長直々に手術を執刀することになりました。しかし、院長は手術台に寝かされた子どもを見るなり、
「彼は私の息子なので、手術できない!」
と言いました。
父親は死亡しているのに、こんな話はあり得るのでしょうか。
正解が分かった方はおられるでしょうか。
一般的な正解は、院長は重体となった息子の母親だったと言うことです。
「天才外科医」とか「院長」と言った言葉から、
読み手は、執刀医は男性だ
と思い込んでしまいます。
これがまさしく、思い込みです。
私も、この問題を初めて見た時には、
自分の中にある思い込みの存在に心底驚きましたし、
思い込みを無くすように、
色々な視点から物事を見られるように努力しようと思うきっかけになりました。
ちなみに、初めて上記の問題を見た時の私の回答は、
男性同士の同性愛カップルが養子の息子を迎え入れて、
片方の男性がドライブで事故に会い、
そのパートナーの男性が院長として働く病院に搬送されたのかと思いました。
おそらく、不正解ではないと思うのですが、院長=男性という思い込みが強いですね。
差別や偏見も、間違った思い込みに基づいて起こることが多いと思います。
まずは、自分の中に思い込みがあるという事実を認識することからはじめることが大切だと思っています。
その思い込みが経験や事実に基づいたものであったとしても、
可能性を排除してしまってはいけません。
本記事が少しでも、読者の皆様に気づきを与えることに貢献できましたら幸いです。