現役外資系コンサル虎の巻【コンサルへの就職・中途未経験の転職希望者必見の情報満載】

コンサルティング業界の実情から採用面接時のポイントまで現役の外資系コンサルタントの視点から切り込みます。たまに時事問題についても語る予定です。

映画「RIZE」からアメリカの人種差別発生メカニズムを考察する

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少し前にアメリカで、黒人男性が白人警察官に首を圧迫され死亡した事件がありました。

この事件を機に、コロナ禍であるにも関わらず、人種差別に反対する活動が活発化しています。

 

私自身、人種差別には反対なのですし、上述した白人警察官の対応は過剰で、犯罪に該当すると思います。

アメリカでの黒人に対する差別的な扱い(要は人種差別)が、全て偏見や不当な思い込みによるものか、を考えた時に必ずしも、そうではないんじゃないかと思います。

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映画「RIZE(ライズ)」の中の黒人社会

先日、U-NEXTで「RIZE(ライズ)」という映画を見ました。

本作は作品の大部分がインタビューとダンスシーンで構成された黒人のスラムを舞台にしたノンフィクションのドキュメンタリーなのですが、

ネタバレしない程度に以下にあらすじを書きます。

 

主人公はトミー・ザ・クラウンと言う人物で、

彼自身スラム出身であり、元麻薬ディーラー。

現在は更生し、ピエロの格好をして踊るダンサーとして活動中。

彼はマドンナ等の著名人のバースデーパーティーでもダンスを披露したこともあり、クランプ(KRUMP)というダンスの生みの親で、ダンス業界ではかなり著名な人物。

彼は、死ぬか刑務所に行くかしか選択肢がないと言われるような治安の悪いスラムで若者とともにダンスチームを結成し、若者のエネルギーをダンスへ向けさせ、人々を良い方向に導く活動を行う。

大きなホールを貸し切り、壮大なダンスバトルを開催するほどになるが、

現実は全ては上手くいかず、様々なトラブルに巻き込まれる。

 

本映画の日本での販売はエイベックスが手掛けており、

映画の触れ込みとしては、

迫力満点のダンスシーン(ダンスバトル)を見逃すな!

みたいな感じになっていますが、

個人的にはRIZE(ライズ)というタイトルには

日本語で「這い上がる」という意味が込められており、

スラムの社会からどのように這い上がり更生するか、

に焦点があてられた作品なので、そこが一番の見どころだと思います。

 

ちなみにEXILEの岩田 剛典さん(通称:がんちゃん)は

本映画を見てダンスに興味を持ったそうです。

 

人種差別の発生メカニズム

 私の見解では、

 

①そもそも貧困層に黒人が多い、

②お金がなくて高等教育を受けられない

③治安の悪いスラムで生活する

④ドラッグの売買が身近に行われており、ギャングになるのが当然の環境

⑤逮捕もされるし、更生しようとしても周りに足を引っ張られ、良い職にもありつけない

⑥貧困から抜け出せない

①へ戻るループ

という構造になっていると思います。

 

勿論、奴隷制の歴史もありますし、

上記が全てではないですが、一つの原因にはなっていると思います。

 

そもそも治安の悪い場所では、

治安の良い場所と比較して職務質問の数が多くなるのは当然で、

日本でもそうだと思います。

 

加えて、ギャングが多い地域では犯罪も多いのは当然です。

そもそも、ギャングに関して、地元の善良な黒人からも嫌われています。

 

勿論、スラムに住んでいない、裕福な生活をしている黒人の方もいると思うのですが、

スラムに住んでいる、もしくはスラム出身で違法行為するような黒人がいる、

というイメージが、アメリカ人の意識に植え付けられており、

不当な差別につながっていると思います。

それに加えて、昔の奴隷制度のなごりで

差別意識が付加されているんじゃないかと思います。

  

人種差別を減らすには

アメリカという大きな国で、

簡単に社会構造を変えることは難しいと思いますが、

映画「RIZE(ライズ)」の主人公のように

大人が非行や犯罪に走る若者を正しい道に進ませる、思想・啓蒙活動を行うことで、

教育格差を解消し、経済的格差を解消する

というステップが、まずは必要なんじゃないかなと思います。

 

差別に反対して、

見ず知らずの人の車を破壊したり、暴力に訴えたりする人々の映像も目にしましたが、

いくら怒ったとしても暴力・犯罪は良くありません。

 

クランプ(KRUMP)というダンスは怒り等の感情を表現したダンスです。

暴力的な言動は、さらなる差別につながる可能性もあるので、

平和的な手法で自身の主張をするとともに、

全人種が一丸となって解決策を考えるような社会になれば良いのにと思います。

 

このブログを日本語で書いている時点で

伝えることができる対象も限定的になる訳で

今後も一層英語の学習に励みます。

 

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