現役外資系コンサル虎の巻【コンサルへの就職・中途未経験の転職希望者必見の情報満載】

コンサルティング業界の実情から採用面接時のポイントまで現役の外資系コンサルタントの視点から切り込みます。たまに時事問題についても語る予定です。

自分を安売りすると言うこと~プロジェクト契約価格の無理な値下げ時に考えること

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コンサルティングサービスという業界は基本的に期間に対して何円/月と言った形で、契約を結び、業務を行うことが多いです。

例えば、1000万円/月×3カ月=計3,000万円で、

こういったスケジュールでこういった成果物を出しますと言った形です。

 

多くのファームではスタッフ層では、

そういったセールス額は評価基準には含まれておらず、

マネージャー以上で初めて評価の基準としてセールス額が考慮されるケースが多いです。

 

そのためスタッフである間は、自分が従事しているプロジェクトの金額が何円かということは、あまり気にしないで良いのですが、

クライアントに物凄く買いたたかれたプロジェクトや

マネージャーがセールスを達成するために法外に安価に受注したプロジェクトで

酷使されていると、受注額の安さが気になってしまう場面も多々ありました。

 

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低価格プロジェクトのモチベーション

 

特にお客さんが非常にケチで安価に契約し、

自ファームに対して、あまり利益的な貢献がないプロジェクトに限って、

お客さんがすごく細かい指摘をしてきたり、

スコープを拡大しようとしてきたりするケースも多いです。

 

またマネージャーが自身の評価のために法外に値下げし契約したプロジェクトに限って

身を粉にして働かないといけません。

 

実際に

他ファームの見積もりはプロジェクトメンバー5人体制で見積もりが出させていたのに、

自ファームはメンバー2人で見積もり金額も他社の40%ほどの金額で受注しており、

それこそ徹夜続きでなんとか、業務をこなした経験もあります。

 

そういう時にどうしても考えてしまうのが、

この仕事、本来はこんな金額で受けるような仕事じゃないのになぁ、

自分の価値を下げてまで仕事をしているような気がするなぁ

と言うことです。

 

この感覚は美容師に例えると、

カット1万円でお客さんの髪を切っていた美容師が

千円カットのお店に転職してカット千円で仕事しないといけなくなった

感覚に似ていると思います。

 

自分のサービスにはもっと価値があるのになぁ、という残念な感覚です。

 

モチベーションを高めるには

 プロフェッショナルなので、

どんな仕事も全身全霊、一生懸命やらないといけないのは当然ではあるのですが、

そのプロジェクトに貢献し、滞りなくクローズできたとしても、

評価はそんなに良くならない、

と言うことならば、

モチベーションが下がるのも多少は致し方なしだと思います。

 

全員が同じ一つを目標を目指して、

プロジェクトを推進できるような評価KPI作り(具体的にはスタッフレベルでのセールス貢献等)がないと、

人の成長、ファームメンバーの維持は中々難しいと思います。