先日、元プロ野球選手、監督の野村克也さんが逝去されましたね。
謹んでお悔やみを申しあげます。
様々な報道記事を読んで、
なぜ野村克也さん(以降、野村監督と記載)はこんなにも色々な人から慕われ、
逝去を惜しまれる存在であったかを考察したいと思います。
理由① 周囲の人への感謝を忘れない性格
野村監督にまつわる記事を読んで一番感銘を受けたのはこの部分です。
様々な記事を読みましたが、常に感謝を忘れない人であったという記載が
多々見られました。
実際、生前にはこのような言葉を残されています。
とある記者が野村監督の選手時代のタイトル獲得時にインタビューをしたら、
「丈夫な体に産んでくれた母に感謝したい」
とのコメントを残されたことに感銘を受けたとコメントしていました。
丈夫な体の人ほど、それが当然と思っており、
感謝を意を示す人は少なく、
野村監督は感謝の気持ちを忘れない人だと認識したと、
その記者はコメントしていました。
また、現役時代に当時の所属チームである南海ホークスの
鶴岡監督に野村の良いところはどこですか?
と記者が質問したところ、
「自分に活躍の場を与えてくれるプロ野球への感謝を忘れないところだ」
とのコメントが返ってきて、少し意外に感じたという記事もありました。
(鶴岡監督とは後年絶縁状態にあったそうです)
また、幼い頃に父を戦争で亡くされていた野村監督は
経済的に苦しく、高校進学せず働きに出るかという話も出る中、
勉学面に優れた兄が大学進学を諦め、
自分の高校進学を後押ししてくれた、
そのことは今でも感謝しているとコメントされていました。
(ちなみに兄とも一時絶縁状態にはなっていたようです。。。)
色々な苦労を知るからこそ、
日々感謝を忘れず
人にも好かれる人生を歩めたのだと思います。
(絶縁しちゃうところは置いておいて)
理由② 他者の意見を素直に聞く耳を持っていた
お年を召したプロ野球OBが「喝」とか言って、
今の現役選手は・・・とか、今の若者は・・・とか言っていますが、
野村監督はそんなことは言いませんでした。
今の選手の方が、能力面でも優れているし、
自分が今の時代に現役であれば活躍できなかっただろう
とのコメントも残されています。
そうした客観的な視点は、長く監督・解説者として
プロ野球界に近いところで仕事をされてきたからこその姿勢だと思います。
またコーチとして一緒に働いた経験のある方のコメントでは、
自分がどう考えているかを伝えると、
それを否定されたことはほとんどなかった、
とコメントされていました。
人の意見を尊重する姿勢は、良い上司の条件だと思います。
理由③ 野球の能力以上に人間力を重視した指導をしていた
また指導方法についても、
二軍コーチには、まずは人間力を高めるような指導をしてほしい
と伝えていた様です。
プロ野球選手から野球を引くとゼロになってはいけないと
言われていたことを体現する指導だと思います。
最近、元野球選手・高校球児が犯罪に手を染めたりする事件が頻発しています。
目先の指導ではなく、その人の将来を見据えた指導をする、
ということはビジネスにも共通する考えだと思います。
理由④ 監督・選手として、類まれない成績を収めた
監督としてリーグ優勝5回、日本一4回を達成しています。
また、打撃成績についても、
本塁打数、打点数、安打数の打撃主要3部門で歴代2位の好成績を残しています。
(1位は王貞治さん)
好成績を収めていても、「喝」とか言わない姿勢が評価されている、
また親しみを持てる存在だったのかなと思います。